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2011年5月 7日 (土)

トロッコ列車

2011年5月7日

連休で浦安から坂本さん夫妻がやってきた。
坂本さんの別荘は“叶津番所(かのうづばんしょ)”という県指定重要文化財である。

叶津番所
叶津番所.jpg

叶津番所概要: 叶津番所は江戸時代後期に建てられたと推定される建物で、桁行き14.35m、梁間10.15mを誇り南会津地方では最大級とされる豪農建築です。構造は厩中門をもつ曲家で屋根は寄棟、茅葺となっています。棟の高さや天井、セガイ造り、座敷など細かな意匠が身分の高さを示す所が随所で見られます。家主である長谷部家は代々叶津村の名主を勤めた家柄でこの村が"八十里越え"と呼ばれる街道沿いの会津藩と越後藩との藩境にあった為、番所として兼用されました。叶津番所(長谷部家住宅)は昭和48年に福島県指定文化財に指定されています。

坂本さんは約20年前にこの古民家を取得・修復し、地元の人たちとの交流の場、会員制の宿泊所として活用しながら維持管理している。
例年なら叶津番所は5月の連休には、別館“みずなら只見ユイ道場”の研修合宿の受講生、その他の目的で集まった会員の宿泊者、見学に訪れた観光客などでにぎやかになるのだが、今年は地震、原発問題の影響で閑散としている。
   みずなら只見ユイ道場.jpg見学もぽつり、ぽつりと入る程度である。
坂本さんは今回はプライベート用に購入した真向かいの家のリフォームに専念しようと、珪藻土や壁塗り用具を携えて張りきってやって来た。
柏市から、坂本さんの長年の友人という方が壁塗りの手伝いに駆けつけてくれた。
翌日になると、東京方面からヨガ関連の人や坂本さんの生徒さんがグループを組んでやって来てくれた。(坂本さんはヨガ、瞑想の実践家でもあり、クリスタルヒーリングの先生でもあります。)
強力な助っ人参上である。
大勢で分担してやるので作業がはかどり、どんどんきれいになっていく。
私は襖張りに専念したが、古い襖紙をはがすのに時間がかかって思うように進まない。
実家に帰る予定があって、全部済ませてからと思ったが、結局半分ぐらいで中断した。

008.JPG001.JPG

せっせと作業する人達を尻目に私は実家に帰った。
実家は山形県米沢市にあり、地図で見ると直線距離は近いのに車でゆうに3時間はかかる。
東京から新幹線に乗ると2時間半で実家に到着するのに、何て不便な所だろうと思う。
今回は車を使わず一人で電車を乗り継いで帰ることになった。
調べたら6時間もかかる。(えー、何でこんなにかかるの?)まあ、ちょっとした旅行のつもりで行くしかない。
只見線は新潟県の小出から会津若松までを結ぶローカル線で、豪雪地帯を走ることで知られており、沿線の眺めが美しい。
特に秋は格別で、紅葉の美しい路線全国第1位に選ばれているほどである。
ちょうど乗った電車が、春の連休の3日間(5/3~5/5)に1日1往復だけ走る臨時列車“風っ子 会津只見号”。
トロッコ列車である。(一度乗ってみたいと思っていた電車ラッキー!)車内は全席指定で行楽客でほぼ満席状態。
撮影スポットが近付くと皆一斉にカメラを構える。
まだ雪の残る只見を出て、会津若松に近付くごとに花が増えていく。
山裾には所々にカタクリの花が群生している。
桜も梅も桃も満開、沿線は春爛漫である。
只見川に沿うように花の中をことこと、ことことと揺られて行く。
川に新緑が映えてうっとりするような美しさだ。
途中の停車駅で冷たいドリンクのサービスを受ける。
その時に駅の方から流れてきた猪苗代湖ズのチャリティーソング『I love you & I need you ふくしま』を聞いた時には、今までの色々な思いが一挙にこみあげて来て涙が溢れた。
沿線の家の窓から人々が手を振ってくれる。
遊んでいる子供達も、農作業のおばあさんも手を振っている。
電車に手を振る風景なんて子供の時見たきりだ。
この沿線にはこんなに穏やかでのどかな日本の原風景が残っている。
でももう心安らかな日常は戻って来ないだろう。
原発は危機的状況が続いている。
良い方向には決して進んでいない。
贅沢で懐かしい、でもちょっぴり心の痛む2時間30分の旅でした。(ふー、長かった。)

044.JPG風っ子会津只見号.jpg051.JPG

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