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2013年3月14日 (木)

桜だより

九州で桜が咲き始めましたね。昨日福岡で、そして今日は大分で開花したということです。
今日は寒の戻りで気温が下がり、只見も未明から雪が舞って夕方にようやく止みました。明日からはまた暖かくなるというので、各地から続々と桜の便りが届くことでしょう。
暖冬の年は桜の開花が早くなるのかなと思っていたら、そうではなさそうです。
桜は毎年夏頃に翌春に咲く花芽が出来て、休眠状態に入るそうです。その芽が秋から冬にかけて一定期間低温(5℃前後)にさらされると休眠状態から目を覚まし、暖かい春の訪れとと共に開花するのだそうです。花芽が眠りから覚めることを「休眠打破」と言い、桜の開花には秋から冬にかけて十分に冷え込むこと、そして2月後半以降に暖かさが増してくることが条件になってくるそうです。
今年は寒い冬でした。そして2月末から急に暖かくなりました。好条件の下で、桜はいつもより10日も早く開花しているということです。
とは言え、ここ只見の桜はまだ目を覚ましていないようです、蕾は随分膨らんでいるのになぁ。桜前線がやって来るのはまだ当分先、早くて4月下旬かなという感じです。
でも少しずつですが、春の兆しは見えて来ています。
昨日は暖かで陽射しもあったので道路のアスファルトも乾いて土手が少し顔を出して来ました。
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右手奥の梅の木に木地師の庄介さんが長いハシゴをかけて剪定の作業をしています。家の梅も同じ豊後梅で樹の姿が兄弟のように似通っています。自分の剪定に自信がないので、時々庄介さんの梅の木を見に行って「ああ、ここはこういうふうにカットするのね。」と確認しては同じようにやり直すので、ますます似てきます。ここ何年も不作続きでした。今年は大雪だったので何となく豊作になるような予感がしているんですけどね。
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道路の側にそびえていた雪の山を、除雪車が来て砕いて平に均しています。そうしないといつまでも田んぼの上に雪が残り、農作業が遅れてしまいます。(左上)目の前が随分拓けました。
家の入口の畑の一部も顔を出しました。もういちごの小さな葉が出ています。(右上)
雪もだいぶ締まってきました。「かた雪わたり」にはまだ少し早いのですが、雪の上に乗ってみるといけそうだったので、裏山に登ってみることにしました。
放射冷却で明け方に冷え込みよく晴れた朝は、雪が凍ってトントンと板の上を歩くような感覚で長靴でどこまでも行けてしまいます。春先の晴天の日の雪国の楽しみです。歩いているうちに心が清々しくなって嫌なことはみんな忘れてしまいます。
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冷え込みが足りないせいか、トントンというわけにはいかない、雪の表面はクッションのような感覚で、少し沈んでくっきりと靴跡が残ります。何種類もの動物の足跡が交錯しています。結構沈んでいるからそれなりに重さのある動物かしら?などと思いながら登っていると、あっという間に頂上近くに辿り着きました。冬にこの山に入ったのは初めてですが、何の障害物もないので夏の1/3ぐらいの時間で登って来れます。
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山の中はさすがに雪深く、樹齢何十年もありそうな立派なブナの樹々がすっぽり埋もれています。手が届きそうな枝を見上げながら幹に身を預けると、とても不思議な感覚、樹に優しく抱かれているような安らいだ気持ちになります。し~んと静まり返って、眼下には湯ら里の緑の屋根が見渡せます。
そうか~、震災から(只見は水害から)もう2度目の春が来ようとしているのね~。私自身はず~っと緊張して過ごしていてこんなに安らいだ気持ちになったことはなかったかも知れない。
3.11前後は震災から2年ということで、TVでも様々な特集が組まれました。3/9にNHKのコンサートを見ていると、猪苗代湖ズが出演し「I love you & I need you ふくしま」を歌いました。震災後1年間、TVを付けると福島県民の応援歌として毎日のように流れていた歌ですが、聞いていると当時の心境などが思い起こされてとても懐かしい感じがしました。最近ぱったり耳にしなくなりましたが、「その歌を聞くと震災を思い出すから歌わないで欲しい。」という人と「ずっと歌い続けて欲しい。」という人の二手に分かれてきているのだとか…。また別の番組ではかつてボランティアをしていた人が被災地を再訪すると、「3.11は何もしないでそっとしておいて欲しい。」と言われたそうです。1年目は起きたことを受け止め、前を向き乗り越えようと気を張り詰めていて、そのことだけで精一杯だったのではないか。2年経ってやっと後ろを振り返る余裕が出て来た、その意味では進歩ではないかなとも思いました。2年というのは中途半端な時期かも知れません。疲れも出て来るし、これといった見通しも立たずに一番辛い時期かも知れません。そしてこの時期に来て新たな問題も出て来ています。1年目には「今は帰れないけどいつかは故郷に帰るんだ。」と一緒に避難所で頑張っていた人の中に、「もう帰りたくない。」と言って帰らないことを選択する人が増え始めているという現実。人口が流出し、町の再生も困難な状況に陥っています。3年目に入り、放射線による健康被害もこれから徐々に表面化していくことでしょう。原発事故の全貌もまだ明らかにされていません。それなのに原発再稼働に向けて政府は動き始めています。これからが本当の正念場という気がします。こんな厳しい状況ですが、それでも少しずつ良い方向に向かっていると信じて生きていくしかありません。いつになったら気が休まるのだろうなどと思いながら、帰りは斜面を滑るようにして5分で下に着きました。
貴重な安らぎのひと時でした。下界を離れて樹に自分を委ね、無心になることが時々必要なのかも知れません。

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